ピスタチオとは
ピスタチオ (英名: Pistachio ) はウルシ科カイノキ属の落葉高木で、私たちが食べているのはその種子です。名前の語源は中期英語の「ピスタス ( pistace ) 」から置き換えられたものだと言われています。また、ピスタチオは紀元前6750年という大昔から主に中東で食されていたようで、非常に長い歴史のある食べ物です。現代でもおつまみや製菓材料として高い人気を誇り、全世界で年間110万トン以上が生産されています。
ピスタチオの栄養・効果効能
エネルギー | 560kcal |
炭水化物 | 27.17g |
┗ 食物繊維 | 10.6g |
脂質 | 45.32g |
タンパク質 | 20.16g |
ビタミンB1 (チアミン) | 0.87mg |
ビタミンB2 (リボフラビン) | 0.16mg |
ビタミンB6 | 1.7mg |
ビタミンC | 5.6mg |
ビタミンE | 2.86mg |
ナトリウム | 1mg |
カリウム | 1025mg |
カルシウム | 105mg |
マグネシウム | 121mg |
亜鉛 | 2.2mg |
鉄分 | 3.92mg |
※出展:USDA (100g当たりの栄養素)
ピスタチオはビタミンB6が豊富
ナッツは一般的にビタミンB群を豊富に含んでいますが、その中でもピスタチオは非常に多くのビタミンB6を含んでいます。ビタミンB6は、私たちが摂取したタンパク質をエネルギーに変換することや、血糖値の調節、ヘモグロビンの形成などに役立ちます。 美容効果を期待したい方、代謝の改善や筋肉の形成を促したい方は積極的に摂りたい栄養素です。
ピスタチオは抗酸化物質が豊富
ピスタチオは抗酸化物質を豊富に含んでいます。抗酸化物質は細胞損傷を防ぐことに役立ちます。特に目の健康を促進するのに重要なルテインやゼアキサンチンも非常に多く含んでいます。
ピスタチオのカロリーや脂質について
ナッツは栄養素が豊富で魅力的なのですが、カロリーや脂質も多いという点を機気にする方もいるかも知れません。しかしながら、ピスタチオはナッツの中でもカロリーが比較的少なく、タンパク質が多いという特徴があります。ダイエット中の方や筋肉をつけたい方に魅力的な要素ですね。また、ピスタチオの脂肪は他のナッツと同様に不飽和脂肪酸が多く、良質な脂肪が殆どです。ナッツは1つ1つが小さいため大量には食べることはしづらく、カロリーや脂質について心配しすぎる必要はありません。
更に、市販のピスタチオの多くは殻に入った状態で販売されています。殻を剥くのに時間がかかることで摂取量に対し満腹感が得られやすいため、減量にも適しているでしょう。
ピスタチオのアレルギーについて
ピスタチオはアレルギー症状が出る場合があります。但し、「ナッツ」全体でアレルギーをひとくくりにすることはできません。例えば、ピスタチオはウルシ科のナッツ類ですが、ピーナッツはマメ科の豆類です。ピーナッツアレルギーのある方が必ずしもピスタチオに対してもアレルギーを持っているという訳ではありません。ピスタチオのアレルギーはナッツ類としてひとまとめにせず、個別に診断する必要があります。
ピスタチオの1日の摂取量
ピスタチオはナッツの女王と呼ばれるほど美味しく、栄養価も高い食品です。しかしながら、カロリーが高いことも事実です。目安として、成人で1日に40~45粒(可食部25g、殻付きで50g)程度にするといいでしょう。
ピスタチオの食べ過ぎに注意
ピスタチオはその美味しさのあまり食べ過ぎてしまうことがもはや当然かも知れません。但し、前述の通りカロリーの高さが懸念ですので、1日の摂取量を守るようにしましょう。また、気を付けなければならないのが味付きのピスタチオです。商品によっては多量の塩分で味付けされたピスタチオだったりもするので、塩味の濃いピスタチオは30粒程度までにしておくようにしましょう。
ピスタチオの生産地
イラン | イランはピスタチオの最大の生産国です。イラン産のピスタチオは大きく、コク深いことで高い人気を誇っています。 |
アメリカ | 様々なナッツを生産しているアメリカは、ピスタチオもイランに次ぐ生産量となっています。特にカリフォルニア州で生産されるものが多く、安定した品質で高い人気を維持しています。 |
トルコ | イラン、アメリカ、トルコの3国が世界の8割以上のピスタチオを生産しています。トルコは南東アナトリア地方のピスタチオが有名です。 |
ギリシャ | ギリシャのピスタチオはさっぱりした味が特徴的です。上記3国に比べると生産量は小さくなりますが、軽やかな食感や味わいを求める方に人気です。 |
ピスタチオのおすすめ食品・お菓子(スイーツ)
ピスタチオペースト
濃厚なコクのあるピスタチオをペースト状にしたものです。タパス、パスタ、スイーツなど様々な料理の材料として利用できます。特にケーキやアイスなどのスイーツに使われることが多いようです。市販のものだと100g当たり1,000~2,000円程度で購入できます。
ピスタチオアイス・ジェラート
ピスタチオの濃厚で深い味わいを活かしたアイスも人気です。近年では多くのジェラート屋さんでピスタチオ味を見かけますね。他のナッツよりもコク深いという特徴を活かし、その香ばしさや甘さを引き立てるようなジェラートは1度食べたらヤミツキになってしまうことでしょう。過去にはハーゲンダッツも「ピスタチオベリー」という商品を期間限定で販売していました。
ピスタチオチョコレート
ピスタチオは他のナッツ類に比べるとサイズや食感などの主張が弱いことなどもあり、そのままチョコに包まれることが少ないようです。ピスタチオチョコレートの多くはチョコの一部にピスタチオペーストを練りこむか砕いたピスタチオを幾つか包んでいるようなものです。しかし、トルコではピスタチオがまるごと、たくさん入っているチョコレートがあり、お土産としても人気を集めています。