カシューナッツとは
カシューナッツ ( 英名: Cashew Nuts ) とは、ウルシ科カシューナットノキ属の常緑高木「カシュー」の種子のことを言います。カシューは南アメリカ大陸や西インド諸島が原産地です。ブラジル入植者のポルトガル人が輸出や移植を始めたことで世界中に広まっていったと言われています。
カシューナッツの殻はとてもユニークな成分を含んでいて、防水材や塗料など様々なものに利用されます。但し、皮膚炎を引き起こす可能性のある油分も含んでいるので、市販のカシューナッツは一般的に殻が剥かれた状態で販売されています。栄養があるとは言え皮は食べられないこともあるので、皮付きのカシューナッツには注意しましょう。
また、カシューナッツは栄養価が高く、特に美容を気にする女性に人気があります。味も癖がなく程よい甘味があるので、子供から大人まで多くの方に愛されています。
カシューナッツの栄養素・効果効能
エネルギー | 553kcal |
炭水化物 | 30.19g |
┗ 食物繊維 | 3.3g |
脂質 | 43.85g |
タンパク質 | 18.22g |
ビタミンB1 (チアミン) | 0.423mg |
ビタミンB2 (リボフラビン) | 0.058mg |
ビタミンB6 | 0.417mg |
ビタミンC | 0.5mg |
ビタミンE | 0.9mg |
ナトリウム | 12mg |
カリウム | 660mg |
カルシウム | 37mg |
マグネシウム | 292mg |
亜鉛 | 5.78mg |
鉄分 | 6.68mg |
※出展:USDA (100g当たりの栄養素)
カシューナッツはビタミンB群が豊富
カシューナッツはビタミンB群を豊富に含んでいます。特にビタミンB1やB6の含有量が多いです。これらは私たちが摂取したタンパク質をエネルギーに変換したり、筋肉や血液の生成を促す効果があります。貧血気味の方やトレーニング中の方におすすめです。また、ビタミンB群が不足すると皮膚や粘膜の状態が悪くなる恐れがあるため、肌の調子が悪い方はこれらを摂取することで美容効果も期待できるかも知れません。
カシューナッツは必須ミネラルが豊富
カシューナッツはマンガン、カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などのミネラルを豊富に含んでいます。まるでミネラル補給のためのサプリのようです。特にマグネシウム、亜鉛、鉄の含有量はナッツの中でもトップクラスで、これらは骨や歯、ヘモグロビンの形成などに役立つため、貧血気味の方や体づくりを意識されている方におすすめです。また、亜鉛には味覚を正常に保つという効果もあるため、お酒をよく飲む方や加工食品を多く食べられる方などにもおすすめです。
カシューナッツのカロリーや脂質
カシューナッツは他のナッツ類と同様にカロリーが高いですが、一度に大量に食べることが難しいのであまり気にし過ぎる必要はありません。また、栄養価が高く腹持ちもいいためダイエットにも適していると言えます。脂質についても含有量だけで見ると多いのですが、その殆どは一価不飽和脂肪(良質な脂肪)です。具体的にはオレイン酸やパルミトレイン酸といった脂肪で、LDLコレステロール値の調整などに役立つため、積極的に摂っていきたい脂肪になります。
カシューナッツのアレルギー
カシューナッツはアレルギー症状が出る場合があります。但し、「ナッツ」全体でアレルギーをひとくくりにすることはできません。例えば、カシューナッツはウルシ科のナッツ類ですが、ピーナッツはマメ科の豆類です。ピーナッツアレルギーのある方が必ずしもカシューナッツに対してもアレルギーを持っているという訳ではありません。カシューナッツのアレルギーはナッツ類としてひとまとめにせず、個別に診断する必要があります。
カシューナッツの1日の摂取量目安
カシューナッツは栄養価が高いとともにカロリーやや高めなので、食べ過ぎは避けた方がいいでしょう。目安としては成人で1日10~15粒(25g)程度です。おすすめは、他のナッツと共にミックスナッツとしてと1日25~30gを摂取することです。食塩やオイルが無添加のナッツだと尚良いです。
カシューナッツの食べ過ぎに注意
カシューナッツは食べ過ぎるとカロリーの過剰摂取となり、太ったり不健康になたりするリスクがあります。出来る限り前述の摂取量目安を守るようにしましょう。どうしてもカシューナッツが好きでたくさん食べたいという方は、食塩やオイルが無添加のカシューナッツを食事に取り入れることがおすすめです。例えば、砕いたカシューナッツをサラダに入れると、栄養満点で満足度も高い特別なサラダが出来上がります。
カシューナッツの産地
ブラジル | 原産国であるブラジル産のカシューナッツは品質が良く、市場でも比較的高値で取引されています。プラジルの気候はカシューナッツが育つのにとてもいい環境です。 |
ベトナム | ベトナムはカシューナッツの最大の生産国で、値段が比較的安価なので人気があります。日本でもよく流通しています。 |
インド | インドはカシューナッツの加工品の生産が得意な国です。多くの加工場を保有していて、その品質も安定しています。また、カシューナッツをペースト状にしてカレーに入れて食べることもあるようです。 |
カシューナッツの食品・お菓子(スイーツ)
カシューナッツペースト
カシューナッツをペースト状にしたものは、様々な料理に利用できます。特に有名なのが、カレーの隠し味として使うこと。スパイシーなカレーにカシューナッツを加えると、甘味やコクのある深い味わいのカレーが出来上がります。美味しさも栄養価も高められるので一石二鳥ですね。他の料理でもソースやスープの隠し味として利用できるので、料理が好きな方はぜひ試してみてください。
カシューナッツチーズ
カシューナッツを主な材料として、乳製品を使わないヴィーガンチーズを作ることができます。作り方も簡単です。1晩水に漬けておいたカシューナッツをフードプロセッサーでペースト状にします。少量の塩、レモン、オリーブオイルなどを加え、それらをよく混ぜたら完成です。さわやかで栄養満点のヴィーガンチーズとなるので、動物性食品を控えている方にもおすすめです。
カシューナッツチョコ
カシューナッツは、他のチョコレートと比べるとあまりチョコレートに使われていません。しかし全く存在しない訳ではなく、最近では世界最大級180サイズのカシューナッツを最高級のカカオを使ったチョコレートで包んだダリケーの「カシューチョコ」などがギフトとしても人気です。カシューナッツチョコレートは、甘すぎないチョコの方がカシューナッツの風味や甘味を活かせるのでおすすめです。カシューナッツが入ると見た目もオシャレになりますね。