ピーナッツの栄養・効果とは?健康に嬉しい5つの効果を徹底解説

ピーナッツの栄養・効果

ピーナッツはナッツの中でもお菓子や料理など幅広く用いられ、その美味しさから安定的な人気を誇っています。さらに、ピーナッツには健康に良いとされる成分を豊富に含む食材であることも知られています。では、ピーナッツを食べることでどのような効果・効能が得られるのでしょうか。この記事ではピーナッツの栄養によって得られる5つの効果・効能とピーナッツを食べる際の注意点、ピーナッツの効果を最大限に得るオススメの食べ方を紹介します。

ピーナッツとは

ピーナッツ(英名:Peanuts)とはマメ亜科ラッカセイ属の一年草に分類されます。私たちが普段食べているのは殻付き、もしくは殻がむかれた種子の部分です。日本では殻つきのものや植物の状態を「落花生」、殻がむかれた種子のみの状態を「ピーナッツ」と言葉を使い分けていることが多いです。また、ピーナッツは油脂含有分が多く、サラダ油などの原料のほか石鹸やシャンプーなどの日用品の原料としても用いられています。

ピーナッツに含まれる栄養

ピーナッツには様々な栄養素が豊富に含まれていますが、代表的な栄養素は以下の通りです。

エネルギー607kcal
炭水化物17.86g
┗ 食物繊維10.7g
脂質53.57g
タンパク質25g
ビタミンB1 (チアミン)1mg
ビタミンB3 (ナイアシン)10.714mg
ビタミンB60.537mg
カリウム714mg
カルシウム71mg
マグネシウム143mg
1.071mg
鉄分5.14mg

※出展:USDA (100g当たりの栄養素)

ピーナッツの薄皮に含まれる栄養

ピーナッツの薄皮は簡単に剥くことができますが、ピーナッツの薄皮には体に嬉しい栄養が豊富に含まれています。そのため、ピーナッツは薄皮ごと食べることがオススメです。ピーナッツの薄皮に含まれる代表的な栄養を紹介します。

ポリフェノール

ポリフェノールは高い抗酸化作用を持ち、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用があります。そのため、ポリフェノールは肌老化の原因のひとつであるでもある「活性酸素」が引き起こす肌トラブルを防ぐことで、アンチエイジングの効果も期待されています。さらには血管を広げ、血液を流れやすくする効果もあるため、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立つとされています。

レスベラトロール

ポリフェノールの一種レスベラトロールは肌細胞内にあるコラーゲンやヒアルロン酸を分解する分解酵素の活性を抑える効果を持っており、肌の潤い、弾力の維持、シワの予防効果があります。さらに、レスベラトロールは炎症を引き起こすNF-κB という転写因子を抑制する働きもあるため、できものやかゆみ、発赤を抑える抗炎症作用が期待されています。

ピーナッツの効果・効能5つ

ピーナッツは健康や美容に関心のある方にとってうれしい効果・効能を得ることが期待できます。下記はピーナッツを食べることで得られる5つの効果・効能です。

  • 生活習慣病の予防・改善
  • アンチエイジング効果
  • 二日酔いの予防
  • ダイエット効果
  • 貧血の予防

では、ピーナッツに含まれる効果・効能を詳しく解説していきます。

生活習慣病の予防・改善

ピーナッツに含まれる油のほとんどは、体に良いとされる食物性の油オレイン酸です。オレイン酸は血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを下げ、動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果があります。また、血中の酸化LDH の蓄積防ぎ、血の流れ改善し、全身の血管を強くしなやかにする働きのあるリノール酸、αリノレン酸なども含まれており、脳出血や心臓病などによる死亡率を下げます。

二日酔いの予防

ピーナッツはお酒のおともに最適な食べ物です。なぜなら、ピーナッツに含まれるビタミンB群「ナイアシン」は、二日酔いの原因となるアルコールを分解するときにはたらく酵素をサポートする「補酵素」の役割を担っているからです。お酒を飲む際はアルコールを素早く分解するためにピーナッツをおつまみとして食べることをオススメします。

アンチエイジング効果

ピーナッツには強い抗酸化作用で知られるビタミンEの1種α-トコフェロールが多く含まれています。身体の老化を進める活性酸素による細胞の酸化を抑制することで、体内の細胞膜の酸化による老化を防ぐ効果があります。さらに、血行改善効果により、細胞の新陳代謝も活発になることから、肌のハリ、ツヤが出る効果もあるとされています。

ダイエット効果

ピーナッツはカロリーは高いですが、ダイエット効果が期待される食材です。なぜなら、ピーナッツは血糖値が上昇する度合を表すGI値(グリセミックインデックス値)が15~24程度であり、この値は体内血糖値の上昇度合いが緩やかな低GI食品(GI値55以下の食品)に分類されるからです。さらに、ピーナッツに含まれる糖は体内吸収されるスピードがゆっくりで、長い時間満腹感を得ることができるので、ダイエットにオススメの食材です。

貧血の予防

ピーナッツに含まれる「モリブデン」というミネラルは、肝臓に蓄えられる鉄の運搬を助けて、造血の効率を上げる効果があります。そのため、鉄欠乏性貧血の方には有効なミネラルです。また、特に女性の方は鉄不足が懸念されているので、女性の方にとっても鉄不足解消効果を期待できます。

【参考】http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12264581

ピーナッツの注意点

ピーナッツのアレルギーに注意

ピーナッツはアレルギー症状が出る場合があります。但し、「ナッツ」全体でアレルギーをひとくくりにすることはできません。例えば、カシューナッツはウルシ科のナッツ類ですが、ピーナッツはマメ科の豆類です。カシューナッツアレルギーのある方が必ずしもピーナッツに対してもアレルギーを持っているという訳ではありません。ピーナッツのアレルギーはナッツ類としてひとまとめにせず、個別に診断する必要があります。

ピーナッツの食べ過ぎに注意

ピーナッツはおいしさのあまりつい食べ過ぎてしまいがちですが、ピーナッツの食べ過ぎはあまり好ましくありません。なぜなら、ピーナッツは高カロリーな食材なので食べ過ぎるとカロリーオーバーにより、肥満の恐れが高まってしまうからです。さらに、食塩やなどが含まれたピーナッツは食べ過ぎると塩分過多になってしまうので、食べ過ぎには十分注意しましょう。

ピーナッツの1日の摂取量

ピーナッツの1日の摂取量は約20~30粒がオススメです。ピーナッツ30粒(30g)あたりのカロリーは182kcalです。だいたい一掴み分の量が目安とされています。また、食塩やオイルが含まれているとその分カロリーも上がってしまうので無添加のピーナッツだと尚好ましいです。1日の摂取量は出来る限り守るようにしましょう。

ピーナッツの効果を最大限に得る!オススメの食べ方

ピーナッツは美容にも、健康にも良い食材であることがわかりました。ここでは、ピーナッツの効果・効能を最大限に得るオススメの食べ方をお伝えします。

薄皮付きのピーナッツを食べる

ピーナッツを食べる際はなるべく薄皮付きのものを選ぶようにしましょう。なぜなら、ピーナッツの薄皮はよく剥かれてしまいがちですが、先述の通りピーナッツの薄皮にはアンチエイジング効果や生活習慣病の予防につながる栄養素が豊富に含まれているからです。また、薄皮付きのピーナッツを砕いてサラダなどのトッピングにすると同時に様々な栄養を摂取することができるのでオススメの食べ方です。

素焼ピーナッツを選ぶ

ピーナッツはアンチエイジングや美容効果も期待されていますが、食塩やオイルを含んだピーナッツはニキビや肌荒れの原因になることもあります。また、塩分過多は高血圧のリスクも高めてしまいます。そのため、ピーナッツの効果を最大限に得るためには無添加の素焼きピーナッツを選ぶことをオススメします。