くるみの栄養・効果

くるみの栄養・効果

くるみとは

くるみ(英名:Walnut)とはオニグルミの果実で、クルミ科クルミ属の落葉高木のオニグルミ・テウチグルミなどの総称です。私たちが食べているのは丸い果実の肉質の外果皮と堅い内果皮に包まれた子葉部分です。また、その実からよく取れる油は食用だけではなく、油絵具の成分としても用いられることがあります。さらに、木材も世界三大銘木の内の1つ「ウォールナット」という名称でライフルの銃床、スモークチップなど様々な用途で使用されています。

くるみの栄養成分と効果効能

エネルギー654kcal
炭水化物13.71g
┗ 食物繊維6.7g
脂質65.21g
タンパク質15.23g
ビタミンB1 (チアミン)0.341mg
ビタミンB2 (リボフラビン)0.15mg
ビタミンB60.537mg
ビタミンC1.3mg
ビタミンE23.57mg
カリウム441mg
カルシウム98mg
マグネシウム158mg
亜鉛3.09mg
鉄分2.91mg
※出典

※出展:USDA (100g当たりの栄養素)

くるみの5つの効果

くるみがもたらす代表的な効果です。

  • 生活習慣病の予防・改善
  • 睡眠の質の向上、不眠症の改善
  • アンチエイジング効果
  • 薄毛対策、美髪効果
  • ダイエット効果

では、くるみに含まれる効果・栄養素を具体的に紹介していきます。

くるみはオメガ3脂肪酸が豊富

くるみの実は約70%が脂質であるとされています。一見太りやすそうだと思われがちですが、その脂質は「不飽和脂肪酸」の一種であるオメガ3脂肪酸という良質な脂肪が豊富に含まれています。なんと、くるみはオメガ3脂肪酸がナッツ類で最も多く含まれています。血液中の脂質濃度を下げ、コレステロールや中性脂肪を抑制し、高血圧や動脈硬化などの心血管疾患の予防・改善の効果があります。また、エネルギー生成やビタミンなどの吸収を促し、血行がよくなるため、薄毛対策や美髪にも効果が期待されます。さらに、不飽和脂肪酸を含む脂肪は満腹感を与える作用があるため、より長い時間満腹感が持続し、過度な食べ過ぎを防止することができるので、くるみはダイエット中にもオススメの食べ物です。

くるみは抗酸化作用が豊富

くるみには抗酸化物質「ポリフェノール」、「メラトニン」が豊富に含まれています。抗酸化作用とは細胞を酸化させる力が強い活性酸素の動きを抑制し、活性酵素によって傷つけられた細胞を修復する働きがあります。そのため、加齢による慢性疾患(心臓血管系、神経系の病気や癌など)の予防効果、皮膚のシミやしわ等のアンチエイジング効果を得ることができます。さらに、くるみはナッツ類でもダントツのポリフェノール含有量を誇っています。また、メラトニンには体内時計を整え、夜になると自然な眠りへと誘う効果もあり睡眠の質の向上、不眠症の改善にも有効です。

くるみの脂質・カロリーについて

くるみには他のナッツ類と同様にカロリーが高いですが、一度に大量に食べることを避ければ気にする必要はないでしょう。また、脂質についても含有量だけ見ると多いと思われがちですが、殆どが一価不飽和脂肪酸という良質な脂肪で構成されています。この脂肪は中性脂肪や血液中のLDL(悪玉)コレステロール値を調整し、生活習慣病の予防、アンチエイジングなど様々な身体に嬉しい効果がある脂肪です。

くるみの1日の摂取量

くるみは栄養価が高く健康にも良いとされていますが、カロリーもやや高めなので、食べ過ぎは避けた方がいいでしょう。目安としては成人で1日7~8粒(28g)程度です。だいたい一掴み分の量が目安とされています。また、食塩やオイルが含まれているとその分カロリーも上がってしまうので無添加のくるみだと尚好ましいです。

くるみの食べ過ぎに注意

くるみの食べ過ぎ

前述の通り、くるみはカロリーが高いため、食べ過ぎると太ったり不健康になる可能性があります。1日の摂取量は出来る限り守るようにしましょう。くるみの脂肪には満腹感を与える作用があるため、よく噛んで食べることで食べ過ぎを防止することができます。また、食塩やオイルが無添加のくるみを細かく砕いてサラダなどの食材にトッピングをすると満足感を得ると同時に様々な栄養を摂取することができるのでオススメの食べ方です。

くるみの産地

イランイランはくるみの原産地でもあり、現在でも世界3位の生産量を誇っています。イラン産のくるみは大きさ、脂質の量といった点で世界でも優れたくるみの一つとされています。
アメリカ様々なナッツを生産しているアメリカは、中国に次ぐ、くるみの生産量となっています。特にカリフォルニア州で生産されるものが多く、優れた品質管理基準のもとに栽培、収穫、貯蔵され、日本市場では健康的な食品の一つとして輸入量は飛躍的に伸びています。
中国中国、アメリカ、イランの3国が世界の8割以上のピスタチオを生産しています。その中で中国は世界最大のくるみの生産国となっています。古くからくるみの生産を行う中国のくるみは安定した品質で人気を維持しています。

くるみのアレルギー

くるみはアレルギー症状が出る場合があります。但し、「ナッツ」全体でアレルギーをひとくくりにすることはできません。例えば、カシューナッツはウルシ科のナッツ類ですが、ピーナッツはマメ科の豆類です。ピーナッツアレルギーのある方が必ずしもくるみに対してもアレルギーを持っているという訳ではありません。くるみのアレルギーはナッツ類としてひとまとめにせず、個別に診断する必要があります。

くるみのおすすめ食品・お菓子(スイーツ)

くるみクッキー

くるみクッキー
出典: https://www.seikotei.jp/user_data/cookies

くるみクッキーで有名なのが「西光亭」のくるみのクッキーです。リスのデザインが描かれたかわいらしい小箱のデザインで有名です。保存料や化学調味料を使わずに、素材の魅力を存分に引き出して生まれるクッキーはひとつひとつ手作りでつくられています。くるみのクッキーは真っ白の粉糖に包まれた、ころんと可愛らしい形が特徴です。また、口どけの良い生地の中には刻んだくるみがたっぷりと練り込まれ、控えめながらも程よい甘さと香ばしさが口の中いっぱいに広がります。

くるみペースト

市販のくるみペーストのほとんどは食塩・糖類 無添加でくるみのみを原材料としています。そのため、くるみそのものの甘さ、香ばしさを存分に楽しむことができます。また、お菓子や料理のアクセントとして様々な用途で用いることができます。例えば味噌と混ぜ、くるみ味噌にすることで味噌のコクを高めることができます。その他にもトーストやケーキなど様々な食材で簡単にアレンジができるので料理が好きの方にはオススメの一品です。

くるみキャラメル

くるみ全体にキャラメルをたっぷりとコーティングした大人気のくるみのお菓子です。くるみの香ばしさとキャラメルのクリーミーな甘さが調和し、あとを引くうまみを感じることができます。程よい甘さのお菓子なのでコーヒーだけではなく日本茶やおつまみにも相性抜群です。塩キャラメルをコーティングしたものも人気が高いので、食べ比べてみるのもオススメです。